難しいと思われがちな布地の染色は、現在では手軽な合成染料の登場で家庭でも手軽に行えるようになりました。ハンドメイドで簡単に染色できる合成染料の種類をここで紹介します。

簡単にしっかりと布地を染められる湯染めタイプの合成染料

天然染料で染めるときと同様、染液を高温にして布を漬け込むタイプの染料です。低温の液に漬けるより早く染め上がるのが特徴で、昔ながらの染め方にもっとも近いタイプです。
有名メーカーのほとんどの染料が、媒染剤を使用せずに染められるようになっています。代わりに定着剤として、塩や酢を染液に加えます。ダイロンの「マルチ」、Rit、みや古染の「コールダイホット」がこの方法で染められる有名な製品です。
他にも数社がそれぞれオリジナルの合成染料を出しています。促染剤や固着剤を使う必要がある場合も、染液に直接加えることができたりと各社手間をかけない工夫をしています。
色落ちを防ぐ色止め剤や発色を濃くする促染剤も別売りされていますが、染色に必須ではありません。
メーカーや染料の種類によっては染められない材質があります。購入する前に必ずチェックしてください。

タイダイ染めにも使えるコールドタイプの合成染料

タイダイ染めとは、ぬるま湯に溶かした染料を紐などで絞った布地に直接かけて染める手法です。このような染め方には、低温で染められる染料が向いています。染液を高温にしない分染色には時間がかかりますが、大量の湯を必要としないので手軽で安全です。もちろんタイダイ染めだけでなく、ぬるま湯に染料を溶かして漬け込むこともできます。
この染め方ができる有名な製品は、ダイロンの「プレミアムダイ」、Rit、みや古染の「コールダイオール」などです。なおいずれも冷水ではなく風呂湯程度の温度が必要です。
染料や布の材質によっては染色が薄くなってしまうことがあります。その場合は湯の温度を上げるか促染剤を使うと発色を濃くすることができます。また湯染めタイプと同様、染められない材質の布地があります。

絵や模様を描いたままに染める、ペンや絵の具タイプの合成染料

染色技術の向上で、布地に直接描いて染められるタイプの染料が登場しました。手描きのイラストや文字を書いたり、ステンシルシートで模様を写したりと様々に使うことができます。
ペンタイプで有名なものはみや古染の「カラーDYE」、KIYOHARAの「布用染色ペン」、マービー「布描きしましょ」などです。絵の具タイプはターナー「布えのぐ」、ぺんてる「布描きえのぐ」、Pebeo「セタカラー」、ファコ「布用えのぐ」、ダイロン「カラーファン」、Rit「Delight」などがあります。
ペンタイプは何といっても手軽さが特徴です。絵の具タイプは筆やパレットが必要になりますが、ペンタイプよりムラなく仕上げることができますし混色も可能です。また媒染剤、促染剤といったものは一切不要です。メーカーによっては色を固着させるためにアイロン仕上げを推奨しているところもあります。
その他、ぺんてるや無印良品から布用のクレヨンが発売されています。

まとめ

天然染料で生地を染める場合は、染めつけるための染液と色を定着させる媒染液を別に作る必要があります。合成染料ではこの染液と媒染液を作る手間が大幅に省かれ、誰でも気軽に染色にチャレンジできるようになりました。絞り染めや型染めはもちろん、ペンや絵の具タイプの染料と併用して完全にオリジナルの生地を作るのも、糸を染めて編んだり織ったりすることも自由にできます。
アイデアを沸かせて好みのアイテムを製作してください。